横浜から北鎌倉へ 京浜線が延長
いよいよ十七年度に実現
東京へ通勤する鎌倉、大船付近の在住者や、東京から海水浴場へ出かける人達にとっても、非常に便利になるという、横浜市桜木町から北鎌倉駅に通ずる省線京浜線の延長案が、いよいよ今議会で実現することとなった。
同線は昨年末省議で決定したものだが、延長約二十キロ。桜木町から横浜市を横断し、磯子から海岸線を経て、横須賀線の北鎌倉駅に接続するもので、完成は十七年度の予定である。
沿線住宅地の開発と東海道線の輸送量緩和が同線の二大目的で、このため、桜木町、北鎌倉の間にはなるべく多くの駅を設置して通勤者の便宜を図る方針である。
スピードの点では横須賀線を経由するのに比べて横浜、北鎌倉間で五分ないし十分遅れる見込みだが、比較的国鉄の恩恵を受けていなかった地方も住宅地としての発展を予約される。帝都への交通も便利になることはもちろんで、省線のみで根岸競馬場に直行することも出来る。なお、横浜市内だけは高架線になる。
昭和12年2月14日 東京朝日新聞
この記事へのコメント