リンディの一粒種 睡眠中誘拐さる

身代金を要求さる


 米国航空界の人気男チャールズ・イー・リンドバーグ大佐の愛児、

リンドバーグ第二世チャールス・オーガスタス・リンドバーグは


一日日没後何者かのために大佐のニュージャージー州ホープウエルの

邸宅から誘拐されて行方不明となった。


 当のリンドバーグ二世は手すり付きの小児用寝台の上に眠ってゐたが、寝巻のまま連れて行かれた。
 最初家人が第二世のいないことに気が付いたときには、多分寝床からはひ出てどこか見えないところへ歩いて行ったのであらうと考へてゐたのだが、その後必至となって探して見ても、どこにも姿が見えないので、アン夫人はじめ一同は狂気の如くなってゐる。
 そして直ちにニュージャージー全州にわたって次の如き電達が発せられた。
 「リンドバーグ大佐の愛児今夜七時半より十時までの間においてホープウエルの大佐邸よりさらはる。愛児は満一歳七ヶ月着衣は寝巻。

「自動車全部を捜査せよ」


 リンドバーグ大佐の第二世チャールス君誘拐は果たして身代金の為で、五万ドルの身代金を要求した手紙が発見された。
 チャールス君はさらはれたときはあたかも病気で、室に寝てゐたのを犯人は保母が別室に行って留守の時を狙って、三折の梯子を用ゐて忍びいったものであるが、まだ何の手がかりも発見されていない。
 子煩悩の大佐の心痛は見るも気の毒な程で、自ら飛行機を操縦して付近の上空を飛び、手がかり発見につとめることになった。
 尚この事件を知って、全米から飛行家が電話で助力を申出て来て、応接にいとまないほどである。

東京朝日新聞 昭和七年三月三日

事件参考ページ
リンドバーグ愛児誘拐事件 Wikipedia
現代事件簿 No.46 リンドバーグ、子供を誘拐される


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