着陸の刹那、船首激突 ヒンデンブルグ号爆発

搭乗の四十名惨死
 ニューヨーク上空で安着の乾杯後に大惨劇
  悪天候と戦った巨船


画像
 <ニューヨーク>
 ヒンデンブルグ号は大西洋を横断、今朝6時頃にレークハーストに着く筈でした。ところが昨日昼過ぎから大西洋の天気が悪いので難航を続け、午後3時半ニューヨークのビジネスセンターに現れました。4時12分にレークハースト近くに差しかかった時、西から珍しい大雷雨がやってきて繋留しようと思っても出来ないので、レークハースト付近を暫く旋回し、上空で1時間ほど雷雨が止むのを待ってました。
 そして、7時過ぎに天気も少し緩やかになった為、飛行船を繋留しようと乗組員がヒンデンブルグ号を引っ張る綱を降ろしたのです。地上員200名がその綱を取って繋留機につけようというときに、突然ヒンデンブルグ号が爆発して燃え上がったのです。
<本社>
 その原因は
<ニューヨーク>
 アメリカの専門家によると、ヒンデンブルグ号は水素ガスを積んでいるが、雷雨でそのガスが爆発したのではないかといってます。
<本社>
 付近の状況は
<ニューヨーク>
 ヒンデンブルグ号は爆発してすぐ地上に墜落したが、墜落する途中でもう一度爆発し、すっかり燃えて骨だけになってます。報道はレークハーストからすぐ警察のラジオ、その他のラジオによって速報され、付近とニューヨークの各病院に医者と看護婦と救急車を現地に急行するようSOS信号が発せられました。ニューヨーク対岸の飛行場の飛行機も直に現地へ急行するよう命令を受けましたが、すでに夜となり、雷雨が止まなかった為、救護班と救助飛行機の到着は非常に遅れ、現場では非常な混雑を呈しました。
 乗客39名中生存者13名、乗務員60名中生存者20名で、あとは全員即死。そのほかに地上員1人が行方不明となってます。これはたぶん機体の下敷きになっている模様。
<本社>
 ニューヨークでは皆愕然としたことでしょう
<ニューヨーク>
 午後3時半、タイムズスクエアの上空を2、3回旋回して巨体を輝かせていたヒンデンブルグ号は、米独間の本年定期飛行の最初ということでバングボーンらの飛行家が飛行機を飛ばして歓迎飛行をしてました。
 この歓迎飛行中に悠々とレークハーストにやってきたので、ニューヨークや付近のラジオ放送は、惨事を知ると直ちに普通のプログラムをやめて、約3時間ヒンデンブルグ号の状況を放送していました。
<本社>
 死亡者に知名人はいますか
<ニューヨーク>
 名高い人はいません。ヒンデンブルグ号は明日、英帝戴冠式を拝観するアメリカ人を満載して、また出発する予定でした。そして、その帰りには戴冠式見物の連中を満載してアメリカへ帰ってくるはずになっていました。
 お客も乗組員もとにかく米国に無事到着してホッとし、ニューヨークの上空で乾杯を挙げて安着を祝っていたところの惨事というわけでした。
昭和12年5月7日 朝日新聞

1/520 ヒンデンブルク号
プラッツ
2015-03-04

amazon.co.jpで買う
Amazonアソシエイト by 1/520 ヒンデンブルク号 の詳しい情報を見る / ウェブリブログ商品ポータル

1/720 飛行船 ヒンデンブルグ LZ-129 04802
ドイツレベル

amazon.co.jpで買う
Amazonアソシエイト by 1/720 飛行船 ヒンデンブルグ LZ-129 04802 の詳しい情報を見る / ウェブリブログ商品ポータル

飛行船―空飛ぶ夢のカタチ
KTC中央出版
天沼 春樹

amazon.co.jpで買う
Amazonアソシエイト by 飛行船―空飛ぶ夢のカタチ の詳しい情報を見る / ウェブリブログ商品ポータル


"着陸の刹那、船首激突 ヒンデンブルグ号爆発" へのコメントを書く

お名前
メールアドレス
ホームページアドレス
コメント